サンクトペテルブルクのコアワーキングスペース6選
移転しました。
8月、Softbank GroupとSoftBank Vision FundがNYのコアワーキング運営のスタートアップWeWorkに44億USDの巨額投資を発表し、話題になりました。WeWorkは現在19カ国178地域に展開し、世界のコアワーキングビジネスを牽引しています(残念ながら、2017年12月現在、ロシアにはWeWorkは進出していません)。
今回は、サンクトペテルブルクのコアワーキングスペースを紹介したいと思います。
ロシアのコアワーキングスペースについて
ロシアで最初にコアワーキングスペースが開業したのは、エカテリンブルクです。2008年にTower(露:Вашня)というコアワーキングスペースがオープしましたが、その後、潰れてしまいました。
出典:Geektimes
ロシアでコアワーキングスペースと検索すると、通常のコアワーキングサービスに加え、アンチカフェという形態のカフェもヒットします。これは、1分あたり〜rubで、滞在を許されるカフェで、飲み物とちょっとしたお茶菓子はセルフで取り放題というものです。2011年、モスクワでオープンした「Ziferblat(露:Циферблат)」は、ロシアのコアワーキング・アンチカフェの火付け役で、ロシアだけでなく、ウクライナ、モンゴル、イギリスにも展開の幅を広げています。
ロシア国内6都市、キエフ、ウランバートル、ロンドン、マンチェスターなど18拠点に展開するアンチカフェ。費用形態は通常の1分あたり〜rubのものから、1時間あたりのスペース貸しまで、拠点によって異なる。
サンクトペテルブルクは、モスクワについでロシアで2番目にコアワーキングスペースの数が多い都市です。
出典:ビジネスプランナー
人口比率を考えれば、ある意味当たり前ですが、一方でフリーランサーによるコアワーキングスペースの利用率は高くありません(1.9%)。都市文化的にもヒップスターが多く、今後もフリーランサーの数が増えていくと思われるサンクトペテルブルクでは、コアワーキングスペースの数は増えていくように思います。
出典:ビジネスプランナー
SPBのコアワーキングスペース6選
1. Growup Platform
Growup Platformは昨年できたばかりの新しいコアワーキングスペースです。運営元はロシア・CIS、欧米に展開する不動産投資会社のBECARグループです。さすがは不動産会社が運営しているというだけあって、高い天井、広いスペース、清潔感あるオフィス環境と、とても印象の良いコアワーキングスペースです。ネットワーキングに力を入れており、ビジネスセミナーやハッカソンなど様々なイベントが企画されます。私がマネージャーと話した時は、12,000rubで法人登記住所の利用を認めてくれるとのことでした。IT集積地のカザンにも新しいコアワーキングスペースができたようです。
- 地下鉄ビボルスカヤ駅から徒歩10分
- 990㎡(220席)、カンファレンスホール有(120席)
- 会議室(8~10人用)1時間400rub、(15人用)1時間700rub
- 1Dayドロップイン 420~600rub(20:00~10:00は30%OFF)
- 1ヶ月オープンスペース 4,200~6,000rub
- 1ヶ月専用スペース 6,300~9,000rub
120人収容できるカンファレンスホール
オープンスペースも綺麗に整理されており、使いやすい
2. プラクティク(露:Практик)
プラクティクは市内に4拠点をもつコアワーキングスペースです。オフィスレンタルも運営しており、ここ数ヶ月で2→4拠点に拡大しました。イベント開催等は行なっておらず、純粋にワークスペースとしての利用が想定されています。ここは、法人登記も認めてくれます。
- モスクワ駅から徒歩10分圏内に2拠点、地下鉄アレクサンドルネフスキー駅から徒歩10分、マリンスキー劇場から徒歩10分にレンタルオフィス
- コアワーキングスペース:22席、10席、100席
- 会議室(6~8人用)2時間1,500rub
- 1Dayドロップイン 500~700rub(拠点によって値段が異なる)
- 1ヶ月オープンスペース 5,000~10,000rub
- 1ヶ月専用スペース 8,000~12,000rub
入り口は若干分かりにくい
コアワーキングスペースはクリーンで、アドテクのITスタートアップが入居していた
会議室
3. アフタラボ(露:ОХТА LAB)
アフタラボは商業施設アフタモール内にある、”カルチャーと教育”をコンセプトに作られたオープンスペースです。ドロップインで無料で使えるソファやイスなどが用意されています。コアワーキングスペースも20席ほど併設して作られています。ズベルバンクがパートナーとして関わっている事でも有名です。ほぼ毎晩のようにイベントが開催されており、カルチャー系からテック系まで幅広く催しが行われています。
- 地下鉄ノボチェルカスカヤ駅からシャトルバス、商業施設アフタモール内
- カンファレンスホール(250席) 1時間7,000rub
- 1ヶ月専用スペース 6,000~8,000rub
コアワーキングスペースの前はソファが置いてあり、誰でも無料で使えます
コアワーキングスペースとして貸し出している一角
250人収容のカンファレンスホール
4. ウデリナヤ5(露:Удельная 5)
私たちがオフィスとして使っているのはウデリナヤ5です。基本はミニオフィスの貸出しですが、最近はコアワーキングスペースの運営を始めました。ここは中心地ではないですし、まだまだ内装工事中で、今まで紹介したものと比べるとオシャレではないです。しかし、ここのメリットは何と言っても、運営会社の信頼度です。元々、建設業を営んでいた会社が自社で物件を購入し、新規事業としてオフィスの貸出しを始めています。ペテルブルクでは、まだまだコアワーキングスペースは生まれては消えの状態が続いています。そういった意味では、ここはキャッシュを別事業でしっかり作っているので安心です。残念ながら1日ドロップインでの利用はできません。
- 地下鉄ウデリナヤ駅から徒歩5分
- 1ヶ月 6,000rub
建物の見た目からは工場にしか見えない
以前はフードデリバリーのIT企業「ドストエフスキー」がオフィスとして使っていた所を、リフォームしてミニオフィスとして貸出している。
使わせてもらっているオープンスペース。入居者はまだ自分一人。
5. ヤースナヤパリャーナ(露:Ясная Поляна)
- 地下鉄ペトログラツカヤ駅から徒歩2分
- カンファレンスホール(80~110席) 1時間4,000~5,000rub
- 会議室(7~12席)1時間1,500rub、(15~20席)1時間2,000rub
- 1Dayドロップイン 1,000rub
- 1ヶ月オープンスペース 11,000rub
- 1ヶ月専用スペース 14,000rub
6. WORK SMART
- 地下鉄ペトログラツカヤ駅から徒歩10分
- 2会議室(4人用、6人用)
- 1Dayドロップイン 800~900rub
- 1ヶ月 14,000rub
上記で紹介したもの以外にも、ビジネスインキュベーターやテクノパークが提供しているコアワーキングスペースが存在しますが、こちらはレジデンツ企業にならないと、利用できません。もしロシアでの起業に興味があれば、申請することも可能ですよ!